2012年

台湾書道団体創立50年記念展(会期終了)

2012/12/20

2012年12月20日(木)~2013年1月2日(水)

会場:中正紀念堂

台湾最大の書道団体「中国書法学会」(沈栄槐理事長)の創立50年を記念した書展「翰耕墨耘50年書芸大展」が、台北市の中正紀念堂で開かれた。中国書法学会と毎日書道会とは、書のオリンピックといわれる「国際書法交流大展」が縁で交流が続いており、創立50年記念展への作品出品と開幕式出席を要請してきた。
記念展には、毎日書道会理事、船本芳雲さんと仲川恭司さんが出品、22日の開幕式に、糸賀靖夫専務理事とともに参加した。開幕式は、台北政府関係者はじめ台湾の代表的書家らが出席、盛大な式典となった。日本を代表して糸賀専務が「毎日書道会は、書を通して国際交流を積極的に推進しています。力を合わせて文化としての書道を世界中に広めていきましょう」とあいさつ、その後、市内のホテルで祝賀会が催され、親交を温めた。台湾では書への関心が高く、日本を含め16カ国の書家が出品したこの記念展の会期中、台湾各地から多くの書道ファンが訪れた。

第10回国際書法交流大展 マレーシア・クアラルンプール展 (会期終了)

2012/12/08

2012年12月8日(土)~16日(日)

会場:SGM総合文化センター

毎日書道会所属の日本を代表する書家が参加する「書のオリンピック」、第10回記念「国際書法交流大展」がマレーシア・クアラルンプールのSGM総合文化センターで開かれた。主催は、国際書法家連合総会とマレーシア書芸協会で日本からは毎日書道会最高顧問、常任顧問、顧問、理事、監事、総務の37人の作品が出品され、会場には21カ国・地域の代表書家の作品、総計363点が展示された。8日の開幕式には、日本から船本芳雲理事はじめ、鬼頭墨峻、柳碧蘚総務、糸賀靖夫専務理事らが出席、テープカットが行なわれ、席上揮毫会など和やかな交流が繰り広げられた。地元新聞社、テレビ局の取材もあり、書道への関心の高さを示していた。交流大展は、1990年にシンガポールで第1回展が開かれて以来、ほぼ2年ごとに催され、日本では、95年に第3回展が東京で、2010年に第9回展が平城遷都1300年の記念事業として秋篠宮様ご夫妻をお招きし奈良市で開かれるなど、回を追うごとに盛り上がっている。開幕式の翌日の9日、代表者会議が行われ、次回、14年の第11回展は、タイ・バンコクで開催されることになった。
日本の出品者は次の通り(敬称略)。稲村雲洞、恩地春洋、中野北溟、大井錦亭、加藤湘堂、岸本太郎、小山やす子、貞政少登、菅野清峯、大楽華雪、田村空谷、米本一幸、内山玲子、高際翠邦、飯島春美、石飛博光、關正人、関口春芳、田岡正堂、辻元大雲、仲川恭司、中原志軒、中原茅秋、林竹聲、船本芳雲、宮崎紫光、中村雲龍、渡辺墨仙、薄田東仙、大野祥雲、鬼頭墨峻、小林畦水、永守蒼穹、室井玄聳、百瀬大蕪、柳碧蘚、竹内鳳仙

2012年 パリ展―春展―

2012/03/14
【2012年春展】 日程
名 称
「現代日本の書代表作家パリ展」(通称パリ展)
会 場
フランス国立ギメ東洋美術館(パリ市内)
会 期
2012年3月14日~5月14日(火曜日休館)
主 催
フランス国立ギメ東洋美術館
(財)毎日書道会
共 催
毎日新聞社

仏国立ギメ東洋美術館館長 オリヴィエ・ドゥ・ベルノン氏のごあいさつ

このたび、日本の現代書道の最も名高い41名の書家を当美術館に迎えられる事は、ギメ東洋美術館にとって光栄な事です。
一流の芸術家の選考は二つのきわめて重要な目的を考慮に入れて行いました。一つは日本で最も人気のある芸術の一つが、見るものをこの伝統的な芸術の中に浸らせること 、もう一つはその現代的な表現の活発さを伝えることです。これらの芸術家の眼差しと実践の多様性は、彼らが彼らの芸術の基準となる伝統の解釈の無限の豊かさに実証されています。
カリグラフィ(書道)は、語源からすれば、手で文字を端整に書く芸術です。文字を持つほとんどの文明にあって、中国、それから極東の書道、中世ヨーロッパのラテンのカリグラフィー、アラビアのカリグラフィーが挙げられます。それは、文字を、線の芸術に昇華させ、多くの様式が展開されています。
極東の書道は、自然とその直接的な表現(表意文字、又は絵文字)の観察に基づいた中国の文字から生じ、コミュニケーションの単純な手段に縮小できるものではありません。しっかりと精神的な伝統に根ざし、書道が全く同等の芸術的行為の結果として、「全体のイメージ」を表しています。
漢字の遺産を基にして、日本では独創的なグラフィックシステムを開発し、独自の規範と手段を持つ日本の書道芸術を切り開きました。迅速に、書道は芸術的創造の領域に達しました。日本で主要な位置を占める芸術であって、現代抽象美術と共に相互に豊かな問いかけをするまで進化する事をやめませんでした。
作品が「表徴とイメージの間」に密かに綴る調和に目を向ける事に私たちを招待してくれるのは、私が心から感謝しているこの展覧会を企画準備した監修者でギメ美術館日本美術部門主任学芸員のエレーヌ・バイユーさんです。
同様に、書道がご専門でその知識を私たちに分けてくださった東京国立博物館副館長で展覧会監修者の島谷弘幸氏と、本展覧会の企画と実行の両面でご協力いただいた書家の辻元大雲先生、永守蒼穹先生と山中翠谷先生に心から感謝の意を表します。 最後に、毎日新聞と毎日書道会の関係者各位のたゆまぬご支援、そして才能を惜しみなく発揮してくださった作家の方々と共にこの展覧会がスムーズに実現するために力を尽くして下さった皆様に心よりお礼を申し上げます。
この展覧会の会期終了後、この度の展覧会のために制作した作品を幾人かの作家がギメ美術館に寄贈して下さる事は、寛大である事と書道を伝える事の熱意を証明しています。それに対し厚くお礼申し上げます。

2012春展