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平成18年干支文字切手発行

平成十八年 2006年 干支文字切手(グリーティング郵便切手)の発行

ご好評につき、今年も毎日書道会所属の書道家による「干支文字切手」がグリーティング郵便切手として日本郵政公社より発行されました。グリーティング郵便切手は、春夏秋冬様々な季節のご挨拶等にお使いいただける切手です。平成18年の干支である「戌・犬・いぬ」の字を題材としています。

1. 発行する郵便切手の内容

名称 干支文字切手(グリーティング郵便切手)
種類 80円郵便切手
発行日 平成17年12月1日(木)
シート構成と意匠
10枚(縦に、左4枚・中2枚・右4枚)
※1枚から販売いたします。
印面寸法 縦33.5mm・横25.0mm
小切れ寸法 縦36.5mm・横28.05mm
シート寸法 縦222.5mm・横112.2mm
版式刷色 オフセット5色・エンボス加工
  1. 大井錦亭 (おおいきんてい)
  2. 米本一幸 (よねもといっこう)
  3. 關正人 (せきまさと)
  4. 加藤湘堂 (かとうしょうどう)
  5. 高際翠邦 (たかぎわすいほう)
  6. 岸本太郎 (きしもとたろう)
  7. 金子卓義 (かねこたかよし)
  8. 辻元大雲 (つじもとだいうん)
  9. 田中凍雲 (たなかとううん)
  10. 小林抱牛 (こぱやしほうぎゅう)
デザイン 森田基治(もりたもとはる)(切手デザイナー)

2. 発行する郵便切手のデザイン等

色々な書体で表現~来年の干支「戌・犬・いぬ」~
※解説は書家の方々からのコメント

1. 古篆書の鼎の戌 (こてんしょのかなえのいぬ)
(※「鼎」…食物を煮るのに使う金属または土製の容器)
古篆書の鼎に見られる「戌」字より揮毫。形体から受ける書線の骨力、暢達を表現したもの。

2. 表音文字のいぬ (ひょうおんもじのいぬ)
字母は「以」『怒』。万葉がなを使って、かな文字のもつ優しさと力強さをデザイン的に表現。

3. 表象文字の犬 (ひょうしょうもじのいぬ)
周代の表象(イメージ)文字。古代文字には霊的な思惟があり、この「犬」もその一例です。

4. 行書体の犬 (ぎょうしょたいのいぬ)
平明な中に生気とぬくもりを表現。

5. 殷代の鼎の戌 (いんだいかなえいぬ)
殷代の鼎に「象形・金文体」で鋳造されていた戌。戌は、農業・刑罰あるいは王の権力の象徴と して用いられていたとも言われている。

6. 金文(鳥虫篆)による戌 (きんぶん(ちょうちゅうてん)によるいぬ)
装飾した篆書体「鳥虫篆」をもとに、新たに創意を加えた作品。

7. 象形文字の犬 (しょうけいもじのいぬ)
甲骨文体による三干年以上前の文字。それ以前から、犬は主に猟犬として共に暮らしてきた。

8. 半瓦当文様の丙戌 (はんがとうもんようのひのえいぬ)
屋根を葺く瓦の軒先に出るところを、円形は「瓦当」、半円形を「半瓦当」といい、吉語や紋様が装飾としてあしらわれた。半瓦当は周漢代に多く見られ、円瓦当は漢代以後に多い。文字は篆書を瓦当の形体に合わせ装飾的に造型。

9. 行書体による丙戌 (ぎょうしょたいによるひのえいぬ)
丙はおだやかに、戌は躍動的な面を強い線をもって表現。

10. 戌字(甲骨文) (いぬじ(こうこつぶん))
まさかり(刃の部分を複線表示)の形に象る。十二支の第十一位「いぬ」にあてた。

各書体について

篆書:殷から秦にかけて使われた、均整のとれた荘重美麗な書体。
鳥虫篆:戦国時代の青銅器で、矛などの兵器や楽器に刻まれた、装飾性の強い鳥や虫の象形を生かした篆書。
金文:殷・周の時代の青銅器時代に器や金属に刻まれた文字。
甲骨文字:殷の時代亀甲や獣の骨に刻まれた文字。
行書:画をやや崩した書体。
表音文字:漢字の「音」を使用。使われる漢字に意味はなく、「仮名」のもととなった。
象形文字:物の形を抽象化し、文字化。

エンボス加工、微小文字を使った印刷

「エンボス加工」は、印刷の段階で強く圧力をかける技法です。文字の一つ一つが点字の様に盛り上がっています。
また、切手背景には0.3㎜の細かな文字「微小文字」で「平成十八年丙戌2006」とデザインしています。
円山応挙の「朝顔狗子図杉戸(部分)」
シート余白下部には、円山応挙筆「朝顔狗子図杉戸(部分)」をデザイン。

【円山応挙(1733~1795)】

江戸中期の画家。丹波の国穴太村に農民の子として生まれ、幼少のころから京都において狩野派の流れをくむ鶴沢派の石田幽汀に学ぶ。その後、「覗からくり」に使用される「眼鏡絵」の制作で西洋の遠近法・陰影法に触れ、中国の宋元画や花鳥画から写生の手法を学び、写実的な独自の画風を確立した。

販売概要 / 販売場所
全国の郵便局等