企画展
現代の書 新春展 1月5日から11日まで開催
年明けの東京・銀座を墨の華で彩る「2015年現代の書 新春展」は、1月5日から11日までの7日間、銀座4丁目の和光ホールと新たな会場の銀座3丁目、紙パルプ会館5階、セントラルミュージアム銀座の2つの会場で開かれる。14回目となる新春展の和光会場には毎日書道会最高・常任顧問、顧問、理事、監事、第66回毎日書道展文部科学大臣賞受賞者29人の新作が飾られる。会期中、恒例のギャラリートークも。セントラル会場には65歳以下の審査会員から選出された100人の作品が並ぶ。会場では、毎年、多くの書道ファンで溢れる席上揮毫会や作品解説会も開かれる。
≪和光会場≫
- ギャラリートーク(午後3時開始、敬称略)
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6日 鬼頭墨峻、船本芳雲
7日 石飛博光 下谷洋子
10日 室井玄聳 柳碧蘚
11日 辻元大雲 仲川恭司
≪セントラル会場≫
- 席上揮毫(午後1時開始、敬称略)
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7日 青砥相蓉 生駒蘭嵩 北谷翠峰
8日 佐伯孝子 水川芳竹 原田凍谷
9日 内門律華 阪口大儒 佐野玉帆 - 作品解説(午後1時開始、敬称略)
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6日 鈴木不倒 千葉蒼玄
10日 安藤磨紀 今田早苗 初見太清
11日 加藤有鄰 村松太子
→出品者一覧(敬称略)はこちら
第22回国際高校生選抜書展(書の甲子園)表彰式
毎日新聞社と毎日書道会が主催し、「書の甲子園」の名で知られる第22回国際高校生選抜書展の表彰式が2月2日、毎日新聞大阪本社オーバルホールで受賞の高校生ら約500人が出席、にぎやかに開催された。
今回の選抜書展には、日本を含む21カ国・地域から過去最多の17195点の応募があり、昨年9月下旬に審査が行われ、入賞・入選作品2113点を選考。1月28日から2月2日まで、大阪市立美術館(大阪市天王寺区)で入賞、入選作品を展示した。
表彰式は、武庫川女子大付属高校放送部3年の中島千賀子さん、1年の内田リサさんの司会で進行、先ず、河野俊史毎日新聞社大阪本社代表から、団体の部で全国優勝に輝いた千葉県立幕張総合の代表に優勝トロフィーが手渡された。
個人の部の最高賞、文部科学大臣賞の創作には北海道札幌北3年、片寄菜々美さん、臨書は千葉県立幕張総合3年、鈴木萌香さんがそれぞれ選ばれた。
海外応募者と留学生対象の外務大臣賞は、オーストラリアから三重県立松阪商3年に短期留学していたビレット・ジョンさんが受賞した。また、中原茅秋実行委員長が各入賞者や入選者代表に、賞状や盾などを贈呈、栄誉をたたえ、全国優勝した幕張総合書道部部長の高橋玲奈さん(2年)ら3人が、謝辞を述べた。
席上揮毫会も催され、阪口大儒実行委総務部副部長の司会で大賞を受賞した3人が登場、北海道富良野3年の直原瑞佳さんと同3年の増田小夏さんは、ペアで揮毫。また、滋賀県立堅田2年の石川寛汰さんも渾身の揮毫で拍手を受けた。今回は、書の甲子園で入選しともに毎日書道展会員として活躍している奥村章さんと武本恵さんの2人が、司会の阪口さんを補佐、3人の高校生に励ましのインタビューをするなど、盛り上げに一役買った。
祝賀会では、ショートケーキとミックスジュースを手に高校生同士が交流、千葉県立幕張総合の書道パフォーマンスもあり、大きな拍手が送られた。高校書道部を題材にした漫画「とめはねっ!」の作者、河合克敏さんも見学に訪れ、高校生らに囲まれていた。
一方、第23回展の実行委員会(石飛博光・実行委員長)は2月1日、毎日新聞大阪本社で開かれ、公募規定▽審査日程(募集は2014年9月1日~9月18日、審査は10月3日~5日)▽展覧会会期(2015年2月3日~8日、大阪市立美術館)などを決定した。 また、岩手県立盛岡三など団体の部で地区優勝の10校は、3月21日から阪神甲子園球場で開幕する第86回選抜高校野球大会の入場行進を先導する校名プラカードを、揮毫した。
毎日現代書巡回展 高松展・春日井展
毎日現代書巡回展・高松
「毎日現代書巡回展 高松展」が、1月29日から2月2日まで香川・高松市美術館で開かれ、連日、多くの書道ファンでにぎわった。高松市での開催は、10年ぶりで、毎日書道会役員の全国巡回作品61点と四国の香川、愛媛、徳島、高知4県で活躍する書家の作品208点合計269点の力作が鑑賞できるとあって大きな話題となった。
開展式には、浜田恵造香川県知事、細松英正同県教育長、大西秀人高松市長らが出席、浜田知事は「優れた書作品を間近で鑑賞できる機会を与えていただき大変、意義深い」とあいさつ、大西市長も「今後ともすばらしい書作品を創造していただきたい」と期待を込めて激励の祝辞、高松展実行委員長の東原吐雲さんらとテープカットをして開幕を祝った。会場には、毎日展名誉会員の小森秀雲さんが収集した「龍門小造像二千品」の拓本を特別陳列、2000種の貴重な拓本を時代別に分類し分かりやすく注釈を添えてあり注目された。会期中、揮毫会や作品解説会も行われ、高松第1高校書道部員による書道パフォーマンスも催され、駆けつけた大勢の人たちから盛んな拍手や声援が送られていた。
訪れた市民は「最高レベルの作品をみることができとても幸せでした」、「生きた動きのある線には驚きました。もっと勉強し、展示された作品のように書いてみたい」、「書の多様性、奥深さなど感動をいっぱいいただきました」などの感想を述べ、東原さんも「書壇を代表する作家の作品をたくさん展示、黒と白の世界が織りなす簡素で高度な美を堪能していただけたと思う」と話していた。
毎日現代書巡回展・春日井
毎日現代書巡回展春日井展が、「書の三蹟」の1人で知られる小野道風の生誕地、愛知県春日井市で1月18日から26日まで開かれた。
春日井市の市制70周年記念事業として同市の共催を受け市文化フォーラムと市役所10階フロアを会場に、全国巡回作家61人、東海地区の名誉会員をはじめとする会員以上の175人と会友、公募166人の計402人の作品が展示された。
開会式では、まず、第65回展文部科学大臣賞受賞者で巡回展実行委員長の船本芳雲さんをはじめ毎日展書家5人による 「毎日書道展」 の看板揮毫が行われ、にぎわった。空中展示、千字文の大作制作、市内小学生の毛筆で書く年賀状コンテスト5100枚を超す作品の展示、児童や保護者の揮毫を交えた書家のデモンストレーションなど数多くのイベントが行われ、逸話をもとにしたマンガ「小野道風」を児童たちにもわかりやすく紹介するコーナーも設置され、人気を集めるなど多くの市民が参加、入場者も7000人に達する展覧会となった。
祝賀会には伊藤太春日井市長をはじめとする来賓170人が出席、歌手によるオペラ「小野道風」が披露され、春日井展を盛り上げた。
会場内には現代書がバランス良く展示され、興味深げに足を止め見入る人も目立ち、小学生の年賀状展示の前では家族3代での鑑賞、記念撮影の微笑ましい風景も見られた。書のわかる市民の多い街、書の魅力について語り合える街、書に触れるチャンスの多い街、「書のまち春日井」を伊藤市長は強調、まさに理想に向けて大きな一歩を記した書道展となった。
春日井展実行委員会の構成メンバーは委員長が原田凍谷さん、実行委員を安藤豐邨、籠瀬提花、加藤裕、川合玄鳳、川口雄峰、川崎尚麗、佐藤冬泉、武内峰敏、中村立強、松永清石の各氏が務めた。