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企画展

第15回現代の書 新春展-今いきづく墨の華-

 東京・銀座の正月を彩る「第15回現代の書 新春展-今いきづく墨の華-」が1月5日から11日まで和光ホールとセントラルミュージアム銀座の2つの会場で開かれた。
 「現代の書」の多彩で個性的な書展と高い評価を受けた新春に相応しい力作が今年も会場を飾った。毎日書道会最高顧問、理事ら28人の新作が輝いた和光会場での開会式には、出品者、来賓関係者らが出席、まず、朝比奈豊・毎日書道会理事長(毎日新聞社社長)が、「日本人の美意識、感性を集約したのが書だと思う。書の芸術性がパリ展など海外でも大評判で心強く思っています。楽しみにしている1階のショーウィンドウに飾られた先生方の表情豊かなサルを拝見しました。サルの年に書の世界がさらに充実、発展していくことを祈っております」と挨拶、次いで会場を提供する和光の安達辰彦社長が「サルの高揚した顔をイメージしポスター、ウィンドウなどにピンク色を使用した。いいものができたと自負しています。世界、日本の各地からおいでいただく大勢の方々に書展をやっていることを分かっていただけると思う」と祝辞を述べた。
続いて和光会場の出品者の毎日書道会最高・常任顧問、顧問、理事、監事、第67回毎日展文部科学大臣賞受賞者が紹介され、華やかに開幕した。
 この後、65歳以上の毎日展名誉・参与・審査会員100人の作品が展示されたセントラル会場で祝賀会が行われた。
毎日書道会理事で同展実行委員長の辻元大雲さんが、「今年も新春を飾るいい作品が陳列された。書芸術のすばらしさを多くの人たちに味わってほしい」と強調。次いで来賓を代表してステージに立った五島美術館副館長、名児耶明さんが会場を埋めた出品者に対し「最近、街を歩き看板やタイトルなどを見るたびに惨めに思うことが多い。書を学ぶ人が参加していないような気がする。和食が世界文化遺産に登録されたのに俗化していくのに耐えられない」と訴え、さらに「みなさんの力でいい方向に変えてほしい。芸術的な作品が溢れることで書をやってみよう、という人が増え、書の底辺拡大にもつながると思う。ぜひ、お願いしたい」と話し話題となった。この後、第68回毎日展の実行委員長を務める仲川恭司さんの発声で乾杯、新春展が開幕した。

 和光会場には、稲村雲洞さん「目聴」、中野北溟さん「勧酒」、大井錦亭さん「金子兜太句」、小山やす子さん「古今和歌集」、石飛博光さん「翰虚不動」、「冬桜」、關正人さん「展驥」や関口春芳さん「玲瓏」、辻元さん「大久保白村の句」、仲川さん「風」、船本芳雲さん「秋扇」、室井玄聳さん「忘言之門」など心打つ作品が並び、出品者2人で行う対談形式のギャラリートークが人気を呼んだ。
 セントラル会場には、赤平泰処さん「吹塵之夢」、荒金大琳さん「羅針盤」、石原太流さん「継武」、大平匡昭さん「春のふるさと」、貝原司研さん「有恒心」、慶徳紀子さん「明けの春」、小竹石雲さん「瑞雲」、小原道城さん「祈」、齊藤瑞仙さん「牛飲水成乳」、鈴木まつ子さん「佇立」、外林道子さん「古代文字へのロマン」、高野早苗さん「古詩十九首十」、高橋静豪さん「秋懐」、増子哲舟さん「聖泉宴」、三宅相舟さん「山家集」、宮本博志さん「大沼遊魚句」、森本龍石さん「人生楽事」、柳澤朱篁さん「古語」、山中翠谷さん「現」など実力派書家の多彩な作品が並び、注目された。出品者による席上揮毫や作品解説には多くの人たちが駆け付け大賑わいだった。

大勢の書道ファンが駆け付けた船本芳雲さんと松井玉筝さんのギャラリートーク
開会式で挨拶する朝比奈理事長
大賑わいのセントラル会場